「STEM(ステム)教育」についてご存知でしょうか?最近テレビや雑誌、またSNSやママ友との会話の中で耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
アメリカをはじめ世界各国で注目されているSTEM教育。海外の教育現場ではこの分野を意識したカリキュラムが強化されています。
0歳の乳児期から取り入れることのできる新時代の教育法。日本でのSTEM教育の取り組みやSTEM教育を受けることで伸びる力など、本記事では今注目の『STEM教育』について説明していきます。
STEM教育とは?
STEM教育の4分野
STEM(ステム)教育とは、
Science(科学)
Technology(技術)
Engineering(工学)
Mathematics(数学)
それぞれの分野の頭文字4つ(STEM)を取って合わせた造語です。
理工系の知識を横断的にまなぶことで科学的・論理的・創造する力を磨くことができ
今後 IT や AI がさらに進化し、次世代を生きるこどもたちにとっての新しい教育法とされています。
STEM教育の必要性
急激なIT化により、これからの社会でより求められるスキルは
が重要となっていきます。
世界での開発競争が激しくなっている現代においてさらに必要とされるでしょう。
「STEAM(スティーム)教育」とは?STEM教育との違い
『STEAM(スティーム)教育』とは
・Science(科学)
・Technology(技術)
・Engineering(工学)
・Arts(芸術)
・Mathematics(数学)
STEM教育に『Arts』芸術を加えたものをSTEAM教育といいます。
芸術を加えることでデザインや感性、アイディアなど創造的思考を含めより自然な教科間の連携や統合を行うことができると考えられています。
また芸術の範囲は一般的に美術と捉えがちですが実は複数の考え方があります。
上記に加え、言語芸術・手工術等の幅広い分野があり明確には定まっていません。
海外・日本でのSTEM教育の現状
海外では20年ほど前から積極的に取り入れている国や地域もあります。日本のSTEM教育の取り組みはどうでしょう。
いつから取り入れている?海外の「STEM教育」事例8!
STEM教育先進国である国の事例を簡単にご紹介します。
イ ギ リ ス 🇬🇧 | 2004年、イギリス政府はSTEM教育に関する目標を計画 |
ア メ リ カ 🇺🇸 | 2006年、ブッシュ政権下で”STEM教育強化 10の指針”を発表
2009年、オバマ前大統領は演説でSTEM教育の重要性を強調し 2013年アメリカは国を挙げて STEM 教育に取り組む |
カ ナ ダ 🇨🇦 | 2011年、大学に対しSTEM学科への入学に対する1億ドル規模の支援を行う |
オ ー ス ト ラ リア 🇦🇺 | 2009年、高校生を対象とするiSTEM (Invigorating STEM)プログラム設立
2015年、National STEM School Education Strategy 政策を公表 |
中 国 🇨🇳 | 2013年、中国では民間企業の活躍により世界的な賞を数多く獲得し、STEM教育の分野で知られる存在に。
2015年、中国政府教育部が5ヵ年計画でSTEM教育などを進める方針を示した。 |
シ ン ガポー ル 🇸🇬 | 2014年には中学校のすべての生徒に対してSTEMプログラムを提供するために、ステムインク(STEM Inc)を立ち上げた。 |
香 港 🇭🇰 | 2010年代、学校でSTEM教育の導入
2015年、Promotion of STEM Education を発表。STEM教育を推進していくための方針を示した。 |
イ ン ド 🇮🇳 | 2015年、6〜18歳のこどもを対象に「Rashtriya Avishkar Abhiyan」プロジェクトが開始される。 |
当初は「SMET」とよばれていたが(語呂が悪いこともあり)、2001年に「STEM」に変更。
2011年、オバマ大統領の演説により世界中に広がり、注目を集めることとなる。
例えばアメリカでは2015年度のSTEM教育関連予算は、その額なんと29億ドル!
アメリカのみならず各国では早い段階から取り組み、STEM教育に力を入れいています。
日本はSTEM教育後進国?日本国内の取り組みは
それでは我らが日本🇯🇵の現状をみていきましょう!
現在日本でも本格的にSTEM教育が動き始めています。STEM教育の一環として文部科学省は
2016年に「小学校でのプログラミング授業の必修化」を発表
2020年度には小学校プログラミング教育が必修化 (中学校では2021年度から、高校では2022年度から実施されます) |
その他、STEM教育の教室や自宅でできる通信教育が年々増えてきています。
2019年にはソフトバンクがSTEM教育に新規参入し、「STELABO(ステラボ)」の全国展開を目標に掲げたことや
同じく2019年、ソニーは本社ビルにて小学生とその保護者を対象としたワークショップイベント「Sony STEAM Studio2019」を開催。日本国内でもSTEM教育を導入する動きが進んでいます。
しかし、世界のSTEM教育先進国と比較すると日本は欧米やアジア諸国から遅れをとっているといえるでしょう。
STEM教育で身につくこと
STEM教育を受けるメリット7つ
STEM教育を受けることで得られる7つのメリット
メリット |
①問題発見能力 |
②問題分析力 |
③問題解決能力 |
④チームワーク力 |
⑤コミュニュケーション力 |
⑥ 創造性 |
⑦自己肯定感 |
具体的には
①問題発見能力、②問題分析力、③問題解決能力
STEM教育では技術的な知識だけではなく、ある課題に対し自ら分析をしそれをどう解決していくか考える「論理的思考力」や「問題解決能力」を養うことができます。
④チームワーク力、⑤コミュニケーション力
2020年より小学校でのプログラミング授業の必修化により注目が集まり、STEM教育の一環であるプログラミング教育。
プログラミングや科学の実験では個人ではなくチームで目的や方法などの意見を共有し行うことが多い分野です。一つの課題に対し複数人で取り組むことにより個々の得意分野や強みをいかし役割を担い、共通のゴールに向かってチームで問題を解決するチームワーク力に加え、コミュニケーション力も身につくとされています。
⑥創造性
こどもたちがSTEM教育を通してロボットやIT技術に触れ、自分で考え自分のアイデアを形にすることを身につけることでやがて、独自の創造力(クリエイティビティ)を豊かにすることができます。これからのAI社会では創造的にものごとを考えられる力は将来大きな強みとなり必要とされていくでしょう。
⑦自己肯定感
STEM教育でのモノづくりや実験など、お子さんが自ら考えたものを形にすることで「達成感」を味わえます。幼いうちから自分で考えてつくり、失敗してもめげずに挑戦を重ね出来上がったものに対し喜びをわかちあうことで自己肯定感を引き上げます。
このように幼少期からSTEM教育を通して自己肯定感を育んでいくことにより、自分の意見に自信を持って伝えられるようになります。
STEM教育は幼児期からでも取り入れられる?
STEMは何歳から?0歳の赤ちゃんから◎
STEM教育は科学の実験やパソコン・ロボットを使って始めるといったイメージが強く、幼児期には取り入れることが難しいもの。。。と思われるかもしれませんが実は日々の生活の中から取り入れることができるのです!
0〜2歳
乳児期では、舐めたり触ったり五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)をフルに使った直接体験を楽しむ時期です。室内遊びだけでなく、散歩にでかけ景色の変化を見たり、外の空気に触れることで五感を刺激することができます。上手に歩いたり走ったり、言葉がでてくる1〜2歳。お天気が良い日には公園で遊び、雨の日にはカッパを着てお散歩をし天気や季節のちがいを肌で感じながら、たくさんの言葉がけをすることでコミュニケーション力も身につくでしょう。日常生活を楽しむことで赤ちゃんの脳に刺激を与え、驚異的な速さで新しいことを学んでいきます。
2〜4歳
更に色々なことに興味を持ち始め、何でも自分でやりたい気持ちが強くなる2〜4歳。自分の好むことや好まないこともはっきりとしてきます。料理に興味を持てば一緒に作ってみるのも良いでしょう。例えばクッキーを作る工程には粉をはかる、材料を混ぜる、形にして焼く、焼きあがる過程も一緒にみて触って実際に食べてを体験することで知的好奇心を育てます。科学の実験はまだ難しい年齢でもこのようにSTEM教育の一環として日常生活から取り入れることができます。粘土や砂遊び、工作やお絵描きなど子どもの『やりたい!』ワクワクした興味を伸ばせる時期といえるでしょう。
5〜6歳
5〜6歳は幼児期の中でもコミュニケーション能力がぐんぐん育まれる時期です。おしゃべりが上手になり、幼稚園や保育園でお友達を作り簡単な遊び(ボール遊びや鬼ごっこなど)をする中で集団のルールを理解し、社会性が芽生えてくる時期でもあります。この時期から遊びや体験を通して思考力や判断力を身につけることもSTEM教育の一つです。
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まとめ
4つの分野(科学、技術、工学、数学)を横断的に学ぶことで今後の社会において重要な『ちから』が身につくstem教育。
日本は海外よりも遅れをとっていますが、2020年の小学校プログラミング必修化によりさらに注目が集まり、これから先STEM教育は必要不可欠な教育方法となっていくことは間違いありません。
0歳からご家庭でも始められることができるため、乳児や幼児期にはアートを含めた「steam (スティーム)教育」を取り入れることでより簡単に学ぶことができるでしょう。
身近なところから一つ一つ丁寧に子供と楽しむことでそれが自然とstem・steam教育に繋がります。
普段の生活からも取り入れることができるので、親子のコミュニュケーションを育みながらstem教育を楽しんでみてください!
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